最新記事

image

節約にハマる人が見落としがちな「時間コスト」

保険料控除で税金が戻る?知らないと損する制度解説

image

要約

保険に加入しているのに、年末調整や確定申告で「保険料控除」を正しく申請できていますか?生命保険や医療保険の支払額に応じて税金が戻ってくるこの制度は、多くの人が見逃しがちです。この記事では、保険料控除の仕組みから、所得税・住民税がどう減るのか、2025年改正のポイントまでを分かりやすく解説します。知らないと損する制度を賢く活用しましょう。

目次

保険に加入している多くの人が、実は「保険料控除」をうまく活用できていません。この制度を正しく理解すれば、年末調整や確定申告の際に税金が戻ってくる可能性があります。特に、生命保険や医療保険、個人年金保険に加入している人は、支払った保険料の一部を控除でき、所得税や住民税の負担が軽くなります。

ところが、制度の内容がやや複雑であることや、控除額の上限・申告方法の違いなどを把握していないために、正しい申請ができていないケースも少なくありません。さらに、2025年度の税制改正では、控除の対象額に関する見直しも予定されており、これまで以上に注目が集まっています。

この記事では、保険料控除の基本から、税金がどう減るのか、申請の流れ、そして2025年改正のポイントまでを、具体例とともにわかりやすく解説します。知らないと損するこの制度を、正しく活用しましょう。

1. 保険料控除とは何か?仕組みを解説

保険料控除とは、生命保険や介護医療保険、個人年金保険などに支払った保険料の一部を、課税対象となる所得から差し引ける制度です。この仕組みにより、結果的に所得税や住民税の負担が軽くなります。控除の種類は「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3つに分かれ、所得税では最大12万円、住民税では最大7万円までが控除の対象となります。

ただし、保険料控除には2011年末までの契約に適用される旧制度と、2012年以降の契約に適用される新制度があり、上限額や内容が異なります。たとえば新制度では介護医療保険が新たに加わりましたが、全体としての控除額は縮小されているため、どの制度が自分の契約に適用されるのかを確認することが大切です。

控除を受けるためには、保険会社から送られてくる「保険料控除証明書」を提出する必要があります。会社員であれば年末調整、自営業者であれば確定申告での手続きとなりますが、証明書を紛失すると控除が受けられないため注意が必要です。

なお、すべての保険が控除の対象になるわけではありません。たとえば法人名義の保険や、契約者と実際の保険料を支払っている人が異なる場合などは対象外となります。

その他、変額保険や外貨建て保険も、一定の要件を満たさなければ控除されない場合があります。控除を確実に受けるためには、契約の内容と証明書の記載事項をよく確認し、適切に手続きすることが求められます。

2. 所得税・住民税がどう減るのか?

控除とは、課税対象となる所得から保険料の一部を差し引ける制度で、控除額に税率をかけた分だけ税金が軽減されます。たとえば、所得税率が10%の人が4万円の控除を受けると、実際に減る税額は4,000円になります。住民税も同じく10%で計算され、同様の効果が得られます。仮に年間で10万円の保険料を支払った場合、新制度では所得税で4,000円、住民税で2,800円、合計で約6,800円の節税になります。

こうした控除により、年末調整時に還付金を受け取れるケースもあります。なお、年末調整や確定申告で控除の申請を忘れてしまっても、5年以内であれば「更正の請求」によって税金の還付を受けることができます。控除証明書を保管しておけば、e-Taxや税務署での手続きも比較的簡単に行えます。申告漏れに気づいた際も、あきらめずに手続きを行うことが大切です。

3. 年末調整と確定申告での手続き方法

会社員の場合、年末調整の際に保険料控除証明書を勤務先に提出すれば、自動的に控除が反映されます。もし提出を忘れてしまっても、翌年の確定申告で申告すれば控除を受けることができます。一方、自営業者や副業のある人は、毎年2月中旬から始まる確定申告期間に、自ら所得や控除内容を申告しなければなりません。最近では、自宅からオンラインで手続きができるe-Taxを利用する人も増えており、手続きの簡略化が進んでいます。

4. 2025年改正のポイントと注意点

2025年から、23歳未満の子どもを扶養する世帯では、一般生命保険料控除の上限が4万円から6万円に引き上げられる予定です。子育て世帯の経済的な負担を軽減することが目的とされています。この改正は2025年の支払い分から適用され、実際の控除反映は2026年の年末調整や確定申告からになります。ただし、保険の契約日や支払いのタイミングによっては適用されない場合もあるため、事前に保険会社や税理士に確認することが大切です。

5. まとめ

保険料控除は、加入している保険の種類によって最大年間12万円までの所得控除が受けられる、見逃せない制度です。年末調整や確定申告の時期に正しく申請すれば、税金が戻ってくることも多く、特に2025年以降は子育て世帯への控除枠拡大も予定されています。控除対象になる保険の種類や、自分の契約状況を今一度確認し、無駄なく制度を活用することが家計の節税につながります。保険は「備え」であると同時に、「賢い選択」にもなり得るのです。

参考文献

記事に関する質問はコチラから

ここに見出しテキストを追加