EC市場は拡大を続け、売上や顧客行動をデータで把握し改善を高速で回すスキルが運営者には必要不可欠です。本業を続けながら副業でECコンサルを目指すなら、まず分析の基礎と主要ツールを習得し、実務感をつかむことが大切です。本記事では、基本知識、可視化ツール活用、実践手順、案件獲得のコツを4つの項目に分けて解説します。ぜひ自分事として読み、すぐに行動に移してください。
1.ECデータ分析の基礎知識
ECサイト運営で最も重点を置く指標は、訪問数(セッション数)、購入率(CVR)、カート投入率、平均注文金額(AOV)、顧客生涯購入額(LTV)の五つです。訪問数を定期的に確認し増減の要因を把握します。CVRはプロモーションの効果を示し、カート投入率は商品ページの魅力度を表します。AOVは客単価、一度に購入してもらう金額が上がるほど売上増に直結します。LTVは顧客が生涯でどれだけ購入するかを示す長期的指標で、メールや会員施策の効果測定に欠かせません。これらを週次または月次で比較し、変動要因を仮説化して改善策を打つ流れを作りましょう。
2.無料ツールで可視化・集計
まず習得すべきはGoogleAnalytics(GA)、GoogleDataStudio(GDS)、Googleスプレッドシートです。GAでは流入経路ごとの訪問数、直帰率、CVRを把握します。GDSではGAとスプレッドシートを連携し、「売上」「CVR」「流入元別成果」をダッシュボード化します。スプレッドシートにはECプラットフォームのCSV売上データを取り込み、商品別売上やキャンペーン別CPAを集計します。これにより「SNS経由の直帰率が高いので広告文を修正する」「メール訴求でCVRを1.5倍に高める」といった具体策を迅速に立案できます。GDSのスケジュール機能で月次PDFレポートを自動配信すれば、レポート作成はほぼ自動化されます。
3.データ取得から仮説検証の手順
データ取得から結果検証までの流れは「データ取得→仮説立案→分析実行→施策提案→結果検証」です。まずGAとCSVで売上やセッション数、直帰率を抽出し、前月比・前年同月比でトレンドを把握します。「直帰率が上昇している」「広告CPAが高騰している」といった変動を仮説化し、スプレッドシートで流入元別の売上やCPAを集計して裏付けます。仮説が正しい場合は、商品画像の差し替えや広告キーワードの最適化といった具体的施策を提案します。施策実施後は2〜3週間後に再度GAでCVRとCPAを追跡し、改善前後の数値を比較します。このPDCAを短期間で回すほど、クライアントへの貢献度は高まります。
4.案件獲得と提案書作成のコツ
4-1.案件獲得のコツ
副業ECコンサルタントとして案件を取るには、実績を見せられるポートフォリオが必須です。分析の目的や手法、使用ツール、改善前後の数字は必ず明記しましょう。
たとえば「直帰率を40%→25%に改善」「CVRを1.2%→2.0%に向上」「週次ダッシュボード導入で報告工数を50%削減」など、成果を数値で示すと信頼につながります。
GDSで作ったダッシュボードのスクリーンショットなどを添えると、視覚的なインパクトも増し、提案時の説得力が上がります。
また、ブログやSNSでポートフォリオを公開する際は、「副業ECコンサル」や「ECデータ分析」などのキーワードを本文や見出しに散りばめ、SEOも意識しておくと効果的です。
4-2.提案書作成のポイント
提案書は基本的に「現状分析+サマリー」「改善施策と効果予測」「スケジュールと費用」の順で構成します。
現状分析では、ECサイトや広告データから現状を整理し、課題を簡潔にまとめます。
改善施策では、改善の方向性や具体策を示しつつ、CTRを1.5倍にする、CPAを20%削減するといった予測値を加えると説得力が増します。
さらに、実施スケジュールと概算費用をフェーズごとに提示し、「いつ、何を、どれだけやるのか」が一目で分かるようにしましょう。
数値と根拠をセットで示すことで、クライアントに安心感を与え、契約につながりやすくなります。
まとめ
副業ECコンサルタントとして結果を出すには、まずGoogleAnalyticsとGoogleDataStudioでのアクセス解析をマスターし、小規模案件で実績を積むことから始めましょう。
その後、PythonによるRFM分析や売上予測モデルの構築に挑戦すれば、クライアントに高い付加価値を提供でき、継続的な案件獲得につながります。
実績は必ずポートフォリオにまとめ、「副業ECコンサル」「ECデータ分析」といったキーワードを含めてブログやSNSで公開し、SEOを意識しましょう。
これらのスキルを段階的に学びながら実践すれば、副業から本業化への道が開けます。今すぐ学びと実践を始め、クライアントの売上改善に貢献する副業ECコンサルタントを目指しましょう。
参考文献
https://ferret-plus.com/17522
https://webtan.impress.co.jp/e-commerce-kpi-analysis
https://biz-hint.jp/entry/side-EC-consulting
https://qiita.com/username/items/ec_analysis_tutorial
https://www.lancers.jp/magazine/EC-consultant-guide