副業解禁や老後資金への不安から、「節税しながら資産形成したい」と考える会社員が増えています。中でも不動産投資は、手間をかけずに収入を得られる方法として注目されています。本記事では、会社員が副業として不動産投資を選ぶ理由や節税効果、時間を味方にする投資戦略について解説します。

1. 会社員が副業で不動産投資を選ぶ理由

不労所得を見込める

会社員の副業として不動産投資が人気を集める最大の理由は、「労働時間を増やさずに収入を得られる」という点にあります。特に本業が忙しいサラリーマンにとって、時間を効率よく使える副業は魅力的です。

例えば、物販や動画編集などの副業では、スキルや労働時間が必要になります。一方、不動産投資は物件を購入した後、管理会社に委託することで、比較的手間をかけずに家賃収入を得ることが可能です。つまり、自分の「時間」をほとんど使わずに「お金」を生み出す仕組みが作れるのです。

不動産は現物資産であるため、インフレや経済変動のリスクヘッジにもなります。資産の安定性と副業としての実行しやすさが、会社員に人気の背景にあります。

少ない自己資金からスタートできる

不動産投資は金融機関からの融資を活用することで、少ない自己資金からスタートできるというメリットもあります。たとえば、自己資金が100万円程度であっても、ローンを組めば数千万円規模の物件を購入することが可能です。この「レバレッジ効果」により、自分の資金だけでは得られなかった規模の利益を見込むことができます。

そして、会社員という安定した職業があること自体が、ローン審査を通りやすくする要素になります。これは、個人事業主やフリーランスにはない大きな強みです。

副業禁止に該当しないことがある

副業禁止規定がある企業でも、不動産投資は「不労所得」と見なされるため、副業に該当しない場合があります。事前に就業規則を確認する必要はありますが、多くの企業では不動産投資を認めており、リスクの少ない副業として扱われています。

2. 節税と資産形成が同時に叶う仕組み

不動産投資の大きな魅力の一つが、「節税効果」です。具体的には、減価償却費や損益通算を利用することで、課税所得を抑えられるため、所得税や住民税の負担を軽減できます。

たとえば、物件の建物部分については法定耐用年数に基づいて毎年減価償却費を計上できます。この減価償却費を経費として計上することで、不動産所得が赤字になれば本業の給与所得と損益通算できるのです。これにより、納税額が下がり、手元に残るお金が増えるという仕組みです。

青色申告で節税効果を高める

不動産投資では「青色申告」を選択することで、最大65万円の控除を受けることもできます。これにより、さらに課税所得を抑えることが可能となり、トータルでの節税効果が高まります。

節税によって浮いた資金を再投資に回すことで、複利的に資産を増やすことも可能です。たとえば、毎年50万円の節税ができたとすれば、それを使って新たな物件の購入資金やリフォーム費用に充てることができます。このようにして資産形成のスピードを高めていくことが可能です。

相続税対策

相続税対策としても不動産は有効です。現金よりも評価額が下がるため、相続時の税負担が軽減されるというメリットがあります。家族全体の資産設計としても、有利に働くのが不動産投資なのです。

3. 時間を味方につける投資戦略とは？

不動産投資は、時間をかけて「じわじわと資産を増やす」タイプの投資です。短期的な利益を求めるのではなく、長期的に安定した収益を得ることを目的としています。

物件の選定やローンの条件、エリアの将来性など、初期段階での情報収集と判断がその後の収益に大きな影響を及ぼします。

ただし、最近では初心者向けの不動産投資セミナーやオンライン学習サービスも充実しており、知識ゼロからでもスタートできる環境が整いつつあります。経験者のブログや動画、SNSコミュニティなどを活用することで、実体験に基づいたノウハウも入手可能です。

時間を味方につけるとは、つまり「長期目線で物事を捉える」姿勢でもあります。短期で成果を求めすぎず、10年・20年というスパンで資産を育てることで、安定した将来を築くことができるのです。

まとめ

不動産投資は、時間をかけずに収入を得たい会社員にとって、理想的な副業の一つです。節税効果を享受しながら、将来の資産形成にもつながる投資手法として、非常に合理的です。

もちろん、空室リスクや初期投資といった課題もありますが、正しい知識とパートナー選びによってリスクは最小化できます。時間を味方につけて、お金を「働かせる」仕組みを今のうちに構築することが、未来の安心につながります。

これからの時代、「労働収入」だけに頼るのではなく、「仕組み化された収入源」を持つことが重要になります。不動産投資は、その代表格です。金融リテラシーを高めながら、少しずつでも学び、行動を起こすことが将来の安心と豊かさに直結します。

まずは小さな一歩から、不動産に関する本を読む、セミナーに参加する、信頼できる不動産会社に相談するなど、行動を始めてみてください。

参考文献

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2210.htm
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm
https://diamond.jp/articles/-/291742
https://www.rakumachi.jp/news/column/281538
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56641630Y0A300C2EA2000/
https://www.soumu.go.jp/main_content/000710047.pdf