住宅ローンを組むなら固定金利と変動金利、どちらを選ぶべき?金利が上がったらどうなるの?後悔しない選び方を知りたい!そう思う方もいるかもしれません。
実は、固定金利と変動金利にはそれぞれメリット・デメリットがあり、選び方を間違えると返済額が大きく変わることもあります。
この記事では、固定金利と変動金利の違いや、それぞれのメリット・デメリット、ライフスタイル別の選び方について詳しく解説します。

1. 住宅ローンの固定金利と変動金利の違い
固定金利とは?安定した返済計画を立てやすい
固定金利型住宅ローンは、借入期間中の金利が一定で変わらないのが特徴です。そのため、毎月の返済額が固定され、将来的な資金計画が立てやすくなります。金利が上昇しても影響を受けず、安定した返済を続けられる点がメリットですが、変動金利よりも借入時の金利が高めに設定されます。
固定金利には、借入期間中ずっと金利が変わらない全期間固定型と、一定期間(例えば10年)だけ金利が固定され、その後は変動金利に移行する固定期間選択型があります。固定期間選択型は、固定期間中は金利の変動を気にせずに済む一方、期間終了後の金利がどうなるかは市場次第となるため、将来の金利上昇リスクも考慮しなければなりません。
例えば、3,000万円を35年固定金利2.0%で借り入れると、月々の返済額は約99,000円となります。返済期間中、この金額が変わらないため、将来の支出計画を立てやすいという利点があります。
変動金利とは?低金利を活用できる可能性がある
変動金利型住宅ローンは、市場金利の変動に応じて金利が変わるタイプです。半年ごとに金利が見直され、低金利時には恩恵を受けられる一方、金利が上昇すると返済額が増えるリスクもあります。借入時の金利が固定金利よりも低く設定されていることが多いため、短期間での返済を考えている人や、金利の動向をこまめにチェックできる人に向いています。
3,000万円を35年変動金利0.5%で借り入れる場合、月々の返済額は約78,000円ですが、金利が1.0%に上昇すると約85,000円、2.0%になると約99,000円となり、固定金利と同水準になります。
2. 固定金利と変動金利のメリット・デメリット
固定金利の特徴と向いている人
固定金利は、将来の金利変動を気にせず、一定の返済額で生活設計を立てたい人に向いています。金利上昇の影響を受けず、安定した返済計画を立てられるため、長期的な資金計画を重視する人に適しています。ただし、借入時の金利が変動金利より高いため、初期の負担が大きくなる点には注意が必要です。
変動金利の特徴と向いている人
変動金利は、短期間で繰り上げ返済を行う予定のある人や、低金利のメリットを活用したい人に向いています。市場の動向をこまめにチェックし、金利が上昇した場合に迅速に対応できる人であれば、より低い金利で住宅ローンを利用できる可能性があります。ただし、金利の変動により返済額が増えるリスクがあるため、慎重な判断が求められます。
ミックスローンという選択肢
固定金利と変動金利を組み合わせる「ミックスローン」もあります。住宅ローンの半分を固定金利、もう半分を変動金利にすることでリスクを分散できます。たとえば、固定金利の安定性と変動金利の低金利メリットを組み合わせ、金利上昇リスクを軽減しながら返済を進めることが可能です。
3. 最新の金利動向と今後の住宅ローン戦略
2025年の金利動向と住宅ローンの選び方
2025年1月、日本銀行は政策金利を0.25%から0.5%に引き上げました。この影響で、長期金利も上昇し、固定金利型の住宅ローン金利が上昇傾向にあります。今後も景気やインフレの影響により金利が上昇する可能性があり、住宅ローンの選択には慎重な判断が求められます。
長期金利が上昇すると、固定金利の住宅ローン金利も上昇するため、低金利のうちに固定金利で借りる選択肢もあります。一方、変動金利を選ぶ場合は、今後の金利上昇リスクを考慮し、繰り上げ返済の計画を立てることが重要です。
住宅ローン選択の戦略
金利上昇が続く場合、固定金利の住宅ローンを選ぶことで、将来の返済額の増加を防ぐことができます。家計の安定を重視する人にとって、固定金利は安心できる選択肢となるでしょう。
一方、変動金利を選ぶ場合は、低金利のメリットを活かしつつ、金利上昇時の対策を準備しておくことが大切です。繰り上げ返済を計画的に行い、総返済額を抑える工夫が求められます。また、金利の動向を注視し、必要に応じて固定金利への借り換えを検討するのも有効な戦略です。
4. まとめ
住宅ローンを選ぶ際、固定金利と変動金利にはそれぞれメリットとデメリットがあります。固定金利は安定した返済が可能で、金利上昇のリスクを避けたい人に適しています。変動金利は低金利のメリットを享受できますが、金利の変動に注意する必要があります。
どちらを選ぶかは、ライフプランや家計の状況に応じて慎重に判断しましょう。また、最新の金利動向をチェックしながら、適切なタイミングで住宅ローンを選択することが重要です。
参考文献
- 日本銀行「長期金利の推移」: https://www.boj.or.jp/statistics/index.htm
- 住宅金融支援機構「フラット35 金利情報」: https://www.jhf.go.jp/
- 金融庁「住宅ローンの基礎知識」: https://www.fsa.go.jp/
- 大手銀行(例:三菱UFJ銀行・みずほ銀行)の住宅ローンページ: 各銀行の公式サイト(変動金利・固定金利の最新情報)
- 住宅ローン比較サイト(例:価格.com住宅ローン): https://kakaku.com/housing-loan/