忙しい日々の中で家計簿が続かず、気づけば使途不明金が増える人は多いものです。特に30〜40代の社会人は本業や家庭、副業準備で忙しく、複雑な管理は続きません。そこで有効なのが行動と支出を同時に記録する「タイムログ」です。行動直後に残すだけで支出パターンが可視化され、ムダ遣いの原因も把握できます。記録が行動を変える効果は行動経済学でも示されており、家計改善に役立つ方法として実践する価値があります。

1. タイムログで支出傾向を特定する家計改善法
1-1. タイムログが家計改善に効く理由:時間とお金の流れを同時に可視化する
タイムログは、日々の行動を時系列で記録するだけのシンプルな方法ですが、支出と行動の因果関係を明確にできる点に大きな特徴があります。行動の直後に記録するため、思い出し入力による誤差が減り、より正確な支出把握が可能になります。
さらに、どの時間帯に支出が集中しているかが分かるため、支出の背景にある心理状態まで読み取れて理解が深まります。例えば、夕方に疲れがたまり衝動的に飲み物を買ってしまうケースは、行動経済学でいう「決定疲れ」の影響と考えられます。このように、時間と支出の両方を記録すると、家計改善の優先順位が自然に見えてきます。生活の中に潜む支出癖を見える化できることが、タイムログの大きな利点だといえるでしょう。
1-2. 支出を見える化するタイムログのつけ方:1週間から始める実践ステップ
タイムログは特別なツールを必要としないため、スマホのメモやノート、スプレッドシートなど、続けやすい方法で始められます。最初の1週間は、正確さよりも継続することを優先し、「時間・行動・支出」をまとめて記録するだけでも十分効果が生まれます。
たとえば「12:40 ランチ 900円」「18:20 電車待ちで飲み物 160円」のような短い記録で問題ありません。こうした記録が積み重なると、生活の中で支出が発生しやすい場面が明確になります。
スプレッドシートの場合は、日付・金額・カテゴリーなど最小限の項目に絞ると負担が少なく、後から集計もしやすいです。また、「在宅勤務の日はネットショッピングが増える」「子どもの送迎前後に出費が続く」など、生活に根付いた支出パターンが可視化され、改善につながりやすい点もタイムログのメリットです。
2. タイムログを読み解き、支出の傾向と優先順位を見極める方法
2-1. 記録したタイムログの読み解き方:支出傾向・ムダ・優先順位の特定法
1週間分の記録がそろうと、支出が多い時間帯や行動パターンが見えてきます。特に通勤前後や午後の休憩時間、仕事終わりの時間帯は、疲れやストレスが影響し衝動買いが起こりやすいといわれています。支出が集中する時間帯を特定できれば、改善すべき行動の癖が明確化します。
また、支出を固定費・変動費・不定期費に分類すると、優先度がさらに分かりやすくなります。固定費は見直し効果が大きく、最も優先すべき項目です。変動費は行動パターンの影響を受けやすいため、タイムログとの相性が良い部分です。不定期費は年間を通して把握することで、将来的な支出計画にも活かせます。このように支出を分類して分析することで、改善ポイントに迷うことなく取り組めます。
2-2. 支出の背景を理解し、行動の癖を把握する
支出を改善するためには、金額そのものだけでなく、支出に至った理由を理解することが欠かせません。外食費が高い人は、時間がない日や疲れている日に外食が集中している可能性があります。雑費が膨らむ人は、細かな買い物が日常的に積み重なっている場合が多いです。こうした背景はタイムログを通じて明確になり、必要な支出と不要な支出を無理なく振り分けられます。
また、感情と行動のセットで支出が発生していることを理解すると、自然と改善策を選びやすくなります。支出を抑えるための対策も、行動と心理の両面に意識を向けることで、無理なく続けられる方法へとつながります。
3. タイムログを活用した改善アクションと家計最適化の実践
3-1. 固定費・変動費・サブスクの最適化
タイムログを活用して支出を分類すると、固定費や契約サービスの見直しがしやすくなります。通信費や保険料、利用していないサブスクなどは、確認するだけで大幅な改善が期待できる部分です。サブスクは特に、行動記録と照らし合わせることで「本当に使っているか」を判断しやすくなります。
一方、変動費については、行動パターンの変化が支出削減に直結します。「週末の作り置き」「買い物リストの事前作成」「飲み物の持参」など、生活リズムに合わせて改善しやすい方法を選ぶだけでも効果が続きやすいでしょう。タイムログをもとに行動習慣を整えることで、無理なく支出が整理されます。
3-2. 振り返りの習慣が長期的な改善につながる
改善効果を持続させるためには、週に一度や月初など定期的に振り返る時間をつくることが重要です。タイムログをまとめて確認することで、支出の癖や行動の変化が見えてきます。継続して振り返ると、支出の傾向が安定し、貯蓄計画や将来の家計設計にも役立つようになります。タイムログは、時間とお金をまとめて管理できるため、忙しい生活でも続けやすい点が大きな魅力です。小さな改善の積み重ねが、長期的な家計の安心につながります。
まとめ
タイムログは、行動と支出の流れを整理できる実用的な家計改善方法です。行動の癖や心理的背景を把握することで、改善すべきポイントが自然と見えてきます。複雑な家計簿が続かない人でも、短い記録を積み重ねるだけで生活の変化を実感できるでしょう。習慣として取り入れると、支出の偏りが改善され、時間とお金の両面で余裕が生まれます。まずは1週間の記録から始め、自分の生活に合う形で続けてみてください。
参考文献
MoneySmart – Track your spending
https://moneysmart.gov.au/budgeting/track-your-spending
バックオフィスの業務効率化なら「マネーフォワード クラウド」
https://biz.moneyforward.com/work-efficiency/basic/19171/
ちょうどいい暮らしのノート
https://aimaisan.com/entry/2024/06/10/223648
simple-money-hiro.com
https://simple-money-hiro.com/household-spreadsheet/


