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スタートアップの起業家と繋がるために読むべき経済書7選

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要約

スタートアップの起業家と繋がりたいけれど、どんな会話をすればいいか悩んでいませんか?本記事では、起業家との共通言語となる経済・ビジネスの知識を深めるためのおすすめ書籍を厳選してご紹介します。スタートアップの基礎から、戦略的思考、起業家の心理まで、人脈形成に役立つ7冊を読めば、より深い繋がりを築けるはずです。

目次

スタートアップ業界で人脈を広げ、有意義な関係を構築したいと考えている方は少なくありません。しかし、起業家との会話を深め、信頼関係を築くには、共通言語となる経済やビジネスの知識が欠かせません。

本記事では、スタートアップ業界の人脈形成に役立つ厳選した経済書7冊をご紹介します。これらの本を読むことで、起業家との会話の糸口が見つかり、より深い繋がりを構築するための基盤となるでしょう。

1. 起業の理論と実践:スタートアップを理解する必読書

スタートアップを理解するためには、その基本的な成り立ちから成長プロセスまでを包括的に学ぶことが重要です。以下の書籍は、理論的な側面から実践的な知識まで、起業家との会話の基盤となる知識を提供してくれます。

1.1 『スタートアップの経済学』加藤雅俊著

関西学院大学経済学部教授の加藤雅俊氏による『スタートアップの経済学』は、「理論を通した考察」と「実証分析に基づいたエビデンス」をもとに、スタートアップについて直感的にわかりやすく解説している本です。

この書籍は、2023年度の中小企業研究奨励賞の準賞を受賞し、『週刊ダイヤモンド』の「2022年『ベスト経済書』ランキング」では第3位にランクインするなど高い評価を得ています。

著者の加藤氏は、「起業家が登場して、スタートアップが生まれるには社会全体の起業や起業家に対する理解が必要」という視点から、起業に無縁の方にも起業の面白さを知ってもらいたいという思いで執筆したと語っています。

スタートアップの環境要因や創業時の課題、組織と戦略のデザインなど、起業家と会話する際の基礎知識が網羅されています。

1.2 『起業のファイナンス』磯崎哲也著

「起業のファイナンス」は、多くの起業家から「もはやバイブル」と評される一冊です。ベンチャーとは何かから始まり、事業計画や資本政策の作り方、企業価値の意味、ストックオプションの概要から資金調達の仕組み・優先株式の仕組みといったスタートアップの経営に必須となるお金回りの知識について、平易な語り口で著者の豊富な実務経験に基づいて記述されています。

スタートアップ経営者との会話では、資金調達や企業価値評価の話題が頻繁に出てきます。この本を読んでおくことで、そうした専門的な会話にも自信を持って参加できるようになるでしょう。

資本政策は一度進めると巻き戻せないので、資金調達前に読んでおくと特に役立ちます。

2. 経済視点で見るスタートアップエコシステム

スタートアップを取り巻く経済環境やエコシステムを理解することは、起業家との対話を深める上で重要です。以下の書籍は、マクロな視点からスタートアップを考察するための知識を提供してくれます。

2.1 『ZERO to ONE』ピーター・ティール著

PayPalの共同創設者ピーター・ティールによるこの本は、「競争するな。独占しろ」「誰も知らない隠れた真実を探せ」というティールの教えが、常識に逆行しているようで、実は経済原則に極めて忠実であるという視点を提供します。

スタートアップの世界で頻繁に引用される本書は、起業家との会話で共通言語となることが多いため、必読の一冊と言えるでしょう。「ZERO to ONE」はスタートアップ関係者の間であまりにも有名な本で、多くの起業家がこの本から影響を受けています。

2.2 『7 POWERS』ハミルトン・ヘルマー著

スタートアップ関係者の間で日々語られる「MOAT」(競争上の堀)について説明したこの書籍は、「規模の経済」「スイッチングコスト」などの概念を7種類にまとめたフレームワークを提供しています。

競争の非対称性を活かした戦略を取るべきという視点は、スタートアップらしく逆張り的なアプローチです。起業家と戦略について語る際、このフレームワークを理解していれば、より深い議論が可能になるでしょう。

3. 繋がりを生むビジネス書の選び方

起業家と繋がるためには、ただ経済理論を学ぶだけでなく、実際のビジネスストーリーや経営哲学に触れることも重要です。以下の書籍は、起業家との会話の糸口を見つけるのに役立ちます。

3.1 『Hard Things』ベン・ホロウィッツ著

「HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか」は、スタートアップ経営者が直面する数々の困難(ハード・シングス)を追体験できる一冊です。

まるでノウハウ集のようにまとめられており、実際に事業に向き合って四苦八苦している人が読むと、身につまされると同時に励まされる内容となっています。

著者自身の経験に基づいた生々しい描写は、リアリティに富んでおり、スタートアップ経営者との共感を生む重要なポイントになるでしょう。起業家と信頼関係を築くには、彼らが直面する困難を理解することが不可欠です。

3.2 『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』エリック・ジョルゲンソン著

「シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント」は、スタートアップとエンジェル投資家をつなぐプラットフォーム「エンジェル・リスト」の創業者として知られるナヴァル・ラヴィカントの思想をまとめた一冊です。

この本は、実務書と思想書の2つの側面から楽しめます。実務書としては、資本主義社会で富を築くために、自分が働かなくてもお金を生み出し成長する仕組みの重要性やその作り方などが具体的に解説されています。

一方、思想書としては、ナヴァルが「シリコンバレーの僧侶」と呼ばれるほど達観した人物でありながら、仙人のように俗世から逃げることなく、資本主義の最前線で事業を営んでいる点に注目できます。

起業家との深い対話には、ビジネスの実務だけでなく、そのバックボーンとなる哲学や思想の理解も重要です。

3.3 『リーン・スタートアップ』エリック・リース著

「リーン・スタートアップ〜ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす」は、スタートアップは市場を使って行う仮説検証であるという考え方と、それを成功に導くための仮説検証のやり方を学ぶための本です。今のスタートアップ全体での共通語になるため、必ず読むべき本とされています。

日本の製造業で生まれたリーン生産方式がシリコンバレーで現代的なソフトウェア・ビジネスに適用された側面があり、日本の起業家こそ、こうした思想や方法論を逆輸入できる素地を持っているという視点は、日本のスタートアップシーンを語る上で重要な観点です。

まとめ

スタートアップの起業家との繋がりを築くためには、共通言語となる経済・ビジネスの知識が不可欠です。本記事で紹介した7冊の書籍は、単なる知識の習得だけでなく、起業家との対話の糸口となる視点や考え方を提供してくれます。

特に『スタートアップの経済学』は学術的視点から、『起業のファイナンス』は実務的視点から、スタートアップの基礎を理解するのに役立ちます。

また、『ZERO to ONE』や『7 POWERS』はスタートアップの戦略的思考を深め、『Hard Things』や『ナヴァル・ラヴィカント』は起業家の心理や哲学に迫ります。『リーン・スタートアップ』は実践的な方法論を提供してくれるでしょう。

これらの本を読むことで、スタートアップ業界の共通言語を習得し、起業家との対話をより深く、意義あるものにすることができるはずです。知識は繋がりを生み、その繋がりが新たなビジネスチャンスを創出するのです。

参考文献

「起業家が起業家に勧める必読書14冊」Coral Capital
https://coralcap.co/2019/10/books-founders-recommend-to-other-founders/

「スタートアップ関係者のためのおすすめ書籍」note
https://note.com/jockey/n/n5c49ece15ca0

「ベスト経済書・ビジネス書大賞2024」ダイヤモンド・オンライン
https://diamond.jp/articles/-/359104

「スタートアップの経済学」有斐閣
https://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641166011ダイヤモンド・オンライン+2有斐閣+2Amazon+2

「成功したいなら読むべき本!起業家におすすめの32冊」Shopify 日本
https://www.shopify.com/jp/blog/books-for-entrepreneurs

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